Alphabet傘下でGoogleの姉妹会社にVerilyという企業があるのをご存知だろうか?Verilyは2017年から不整脈検出のための腕時計型ウェアラブルデバイス「Study Watch」を臨床研究用に使用してきた。2020年1月、VerilyはStudy Watchが不整脈検出機能に関してFDA認証をクリアしたことを発表した。
Google関連のニュースサイト9to5Googleは、今回のFDA認証について紹介している。この発表はVerily Study Watchが心房細動を代表とした不整脈を検出できる医療用検査機器として認証されたことを意味する。つまり臨床研究の枠組みから実際の臨床現場へデバイスの適用範囲を拡大したともいえる。
昨年末、GoogleがFitbitを買収してウェアラブルデバイスに再挑戦する意志を示したことは大きなニュースとなった(過去記事参照)。その一方で、以前からAlphabet傘下にVerily Study Watchのようなデバイスがあったことは意外に知られていなかったかもしれない。
Verily Study Watchが同様の不整脈検出機能をもつApple Watchと大きく異なる点は、一般ユーザー向けに市販されるのではなく医師が患者に必要な検査の一環としてその使用をオーダーする点にある。またVerilyは不整脈をモニタリングする胸部用パッチを製品化しているiRhythm社との提携も行っている。両社ともに臨床現場で実際のワークフローに組み込まれる道を模索しているところであり、今後の動きに注目したい。