米サンフランシスコに本拠を置くFerrum Healthは、医療過誤の発生防止を狙うAIモニタリングプラットフォームで知られる。このほど実施された同社の資金調達ラウンドで、900万ドルの追加資金を得たことを公表した。
Ferrum Healthは9日、Blumberg CapitalやGSR、Vulcan Capitalなどから計900万ドルの資金を調達したことを明らかにした。これらは主として、プラットフォームの機能拡張や普及に利用される。Ferrum Healthが提供するプラットフォームでは、患者の安全性に関して多面的な評価システムを含む。放射線科領域では見落とされやすい画像所見を拾い、カルテ記述に紐づけることで医療過誤リスクについてのフラグを立てることができる。医療者のワークフローを阻害しないことがプラットフォームの特徴で、実臨床への導入を見据えた現実的な設計を徹底する。
先月には北カリフォルニアの大規模医療機関Sutter Healthが、サクラメントの施設全体にFerrum HealthのAIプラットフォームを導入することを公表した。医療過誤を防止することは、高品質で一貫した医療を提供するためには欠かせない。人的な院内レビューに比して精度・時間・費用の観点からもAIプラットフォーム利用の利点は大きく、当該分野の発展には現場からの期待も大きい。