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COVID-19は心機能に影響するか? – メイヨークリニックとUltormicsの共同研究

新型コロナウイルスがどのように心臓の働きに影響を及ぼすか、AIを用いた評価に取り組む研究が進められている。

Medical Device and Diagnostic Industryが11日報じたところによると、研究を主導するのは米メイヨークリニックと英Ultromics。研究チームはUltromicsのEchoGo Coreを利用し、COVID-19患者における心臓超音波画像の特性を解析する。対象となるのは18歳から89歳までの患者500名で、3ヶ月間に渡る追跡調査を受けることとなる。心臓の働きは左室駆出率(EF)や長軸方向のグローバルストレイン(GLS)などの自動測定に基づくが、本研究は「COVID-19による心機能影響を定量的に評価する最初の縦断的研究」となる可能性もある。

先端科学技術、特にAIの急速な発展は疾患単位の理解を加速度的に進めている。COVID-19の影響を臓器別に詳細にマッピングすることは、ハイリスク患者の識別と早期の適切な治療介入に結びつけることができるため、多角的な研究計画の策定が広く求められている。

過去記事:Ultromics – 心臓超音波画像から冠動脈疾患発症を予測するAIシステム

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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