医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究カリフォルニア大学アーバイン校 - AIによるCOVID-19の重症化予測スコアリング

カリフォルニア大学アーバイン校 – AIによるCOVID-19の重症化予測スコアリング

米カリフォルニア大学アーバイン校(UCI)の研究チームは、新型コロナウイルス感染症に伴う症状増悪とICUケアの必要性などを予測するAIツールを開発した。

The OCRが16日報じたところによると、このAIツールはUCIの医師・研究者10名のグループによって開発されたという。アルゴリズムは血液検査結果を含む多様な医療データからトレーニングされており、患者が今後3日間にICUケアまたは人工呼吸器が必要となるリスクを、個別にスコアリングすることができる。研究を率いたPeter Chang医師は「このツールは治療の推奨項目を具体的に示したり、医師の経験や臨床判断を無効にするものではない。一方で、明確な危険因子を持たないにも関わらず増悪する可能性のある患者などに対して、医療者の注意を喚起することができる」と述べる。

UCIメディカルセンターでは、入院加療を受けた100名以上の患者に対して既に本ツールを活用しており、今後は5つの関連病院でも臨床導入することが決まっている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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