医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例医療系AIスタートアップ・ベンチャー企業の動向CLEW Medical - COVID-19患者のICUにおける重篤化を予測するAIシステム

CLEW Medical – COVID-19患者のICUにおける重篤化を予測するAIシステム

イスラエルに本拠を置くCLEW Medicalは、ICU患者の重篤化を予測するAIシステムを開発している。同社はこのほど、COVID-19患者の深刻な病状変化を予測するモニタリングシステムにおいて、米食品医薬品局(FDA)の認証を取得した。

Fierce Biotechが28日報じたところによると、今回FDA認証を取得したのはCLEWICUと呼ばれるAIソフトウェアで、電子カルテやモニタリングデバイスなどと紐付けることで、患者の深刻な病状変化を予測できるものであるという。特徴となるのは、医療者にとっての利便性の高さで、一旦リンク作業を終えてしまえばICUスタッフによるデータ入力などは一切必要とせず、完全な自動モニタリングと危険予測を実現している。また、このリアルタイムリスク分類モデルは、今後8時間以内に医療者による介入が「必要でない」可能性の高い患者を示すこともでき、COVID-19患者との頻回接触を避けることを実現している。

AIによる常時モニタリングは、患者への適切な早期介入と医療者の感染リスク低減を同時に達成し得るもので、今後の精度向上と臨床現場への普及が強く期待されている。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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