慢性的な腰痛症に対する治療のプロトコルは確立が難しいが、理学療法による一定の成果は期待される。理学療法の利用を促進し理学療法士らの生産性を向上させるため、完全自動化された理学療法ロボットが開発されている。
CORDISでは、スペイン Adamo Robot社の理学療法AIロボットを紹介している。同ロボットは3Dサーマルビジョンによって体表温のホット/コールドスポットを特定し、AIが腰痛を解析する。6軸多関節のロボットアームから圧縮空気が放出され、非接触的にマッサージ療法が施行される。治療のデモンストレーション動画は同社の公式サイト内で確認できる。
ロボットは理学療法のスタッフを置き換えるのではなく、そのコストを検討して生産性を向上させることを目的としている。プロジェクトに対する患者や理学療法士からの良好なフィードバックが得られ、市場での需要を確認できたため量産に備えているという。またCOVID-19のパンデミックによって、医療従事者を感染リスクから保護する重要性が高まり、Adamo Robotの非接触型の治療方式はさらに注目されている。