脳卒中は世界中の多くの地域で死亡・後遺症原因の最上位を占める。脳卒中のリスク評価には血管超音波検査が有用となるが、検査結果の解釈と報告には手間とエラーが伴う。シンガポールとオーストラリアを拠点とするスタートアップ See-Mode Technologiesは、血管超音波を自動解析しレポート作成するAIソフトウェアを開発している。
MediaOutReachで報じられたプレスリリースでは、See-Mode Technologiesが開発した血管超音波用AIソフト「Augmented Vascular Analysis (AVA)」が米FDAから510(k)の認可を取得したことを発表している。AVAはディープラーニングとテキスト認識の利用で、血管超音波を1分以内に解析してレポート作成を省力化する。
See-ModeのAVAは2019年後半にシンガポール保健科学局(HSA)からクラスBの医療機器として承認され、シンガポール主要病院での試験と商業利用が進んでいる。FDA承認に続き、欧州でのCE承認も申請中である。See-Modeは、脆弱な血管内プラークの検出や、高リスクの血流を特定する新製品の開発もすすめている。同社はこれらの製品で集積した研究成果により、従来アプローチできていなかった新しい脳卒中危険因子の検索までを可能にしようとしている。