AI開発に優れた技術力を持ち、世界で最も価値あるスタートアップの一つに数えられる香港・SenseTimeは、同社のCT画像分析AIについて、欧州経済領域(EEA)で要求される安全性とパフォーマンス要件を定める「CEマーク」の認証を取得したことを公表した。これにより、同製品は欧州連合医療機器規制(MDR)に基づき、EU市場における商品展開が可能となる。
4日、SenseTimeが行ったニュースリリースによると、SenseCare-Lung Proと名付けられたこのAI解析システムは、肺がんを含む悪性疾患の識別のみならず、COVID-19による肺炎やその他炎症所見、肺結節など、多数の肺疾患を自動検出することができるという。また、解析結果は構造化レポートとして出力され、病変の定量と分類、リスク評価などが示される。
SenseTimeの副社長であるZhang Shaoting医師は、「SenseCare-Lung Proを国際市場に投入し、肺疾患診断での医師サポートを進める当社戦略における重要なマイルストーンだ」と述べた上で、グローバルコミュニティのヘルスケアセクターを支援するため、AIシステムの精度向上を主軸とした研究開発を継続する旨を明らかにした。