COVID-19に取り組む医療従事者の努力に光が当たった一方、ヘルスケアデータや構造化されていない医療文書の管理に課題が浮き彫りとなっている。医療文書が労働集約的なプロセスに支えられているため、データ収集のミス、患者との関係性の問題、現場の燃え尽きが発生している。これら課題解決のため、Googleは新しいAIツールの一般公開を始めた。
Google Cloudの記事では、2つのツール「Healthcare Natural Language API」と「AutoML Entity Extraction for Healthcare」を紹介している。前者のヘルスケア用自然言語処理は、構造化されていない医療文書を読み込み、そこから処置・投薬・患者のバイタルサインや状態に関する情報を抽出できる。情報の見落としを防ぐことで、無駄な検査の回避・コスト削減・患者との関係性向上を促進する。
後者のAutoMLツールは、医療文書用のAI開発に取り組むユーザーが、最小限のコーディングで目標物を得られるよう支援するプラットフォームである。これらツールの提供が医療現場の燃え尽きを防ぎ、生産性を向上させることをGoogleの開発チームは期待している。