シアトルに本拠を置くKenSciは、2015年にワシントン大学のデータサイエンス研究チームから生まれた医療AIスタートアップだ。デジタルヘルス向けの独自AIプラットフォームを提供しており、巨額の資金調達とともにMicrosoftが主催するHealth Innovation Awardsにも選出されるなど、創立以来、業界の注目プレイヤーであり続けている。
KLAS Researchがこのほど公表した「Decision Insights Report」においてKenSciは、評価対象となった全てのヘルスケアAIプロバイダーの中で最高評価となるスコア90.7を示した。これは47の医療機関におけるAI購入状況を調べ、購入済み・検討対象・置き換え対象のベンダーとプロダクト、そのAIソリューションを選択する理由などから評価したもの。
医療業界ではAI導入のロードマップが次第に明確化されてきており、「とりあえず試してみる」フェーズから「実用性と効果を求めるフェーズ」に移行しつつある。KenSciのAIプラットフォームは、AIへの投資収益率を加速させるよう強力に設計されており、医療機関の客観的な新システム導入基準をクリアしやすいことも支持される要因の一つと考えられている。