Lunit – 肺がん検出におけるAIの有効性検証試験結果を公表

韓国の医療AIスタートアップであるLunitと米マサチューセッツ総合病院はこのほど、LunitのAIアルゴリズムが「胸部レントゲン画像からの肺がん検出において高い効果を示す」ことを明らかにした。研究成果はJAMA Network Openから公開されている。

チームの研究論文によると、全国肺スクリーニング試験(NLST)に参加した5,485名においてAIアルゴリズムの有効性検証を行ったという。Lunitの胸部レントンゲン画像向けのAIソフトウェアであるINSIGHT CXRを利用したところ、肺がん検出においては感度94%・特異度83%を示し、臨床現場における2次読影者としての機能を十分に果たすことを明らかとした。

Lunit INSIGHT CXRは80カ国以上で300万を超える画像分析を行った実績を持つ。同社の公表では、肺結節や気胸など10の主要な胸部疾患の検出において97-99%の精度を備えるとする。また、CEマーク認証も取得済みで、欧州における臨床利用に大きな制限はない現状から、研究成果を踏まえた更なる利用拡大が期待されている。

TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事