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脳へのアクセスの民主化 – OpenBCI社「Galea」

脳とコンピュータをつなぐ技術Brain-Computer Interface(BCI)は次第に身近なものとなりつつある(過去記事)。米ブルックリンを拠点とするOpenBCIは2014年の設立以来、安価で非侵襲的なオープンソースのBCI技術開発を進めてきた。

PR Newswire掲載のプレスリリースによると、OpenBCIは同社のBCI技術に複合現実(Mixed Reality: XR)ヘッドセットを組み合わせた新しいプラットフォーム「Galea(ガレア: 古代ローマで兜の意)」を発表している。同社は参入障壁が低い「脳へのアクセスの民主化」を理念に掲げ、3Dプリント可能なヘッドセットに手頃な価格の脳波・筋電図など複数のセンサーを組み込んだシステムを提供している。ヘッドセットで収集した生理的データから感情や表情の定量化が行われ、開発者らはユーザの生物学的反応に合わせた没入感の高いXRコンテンツを作成できるという。

OpenBCIのCEOであるConor Russomanno氏は「人間の意識と統合されたヘッドマウントコンピュータが、次世代の主要技術をパラダイムシフトさせると信じています」と語り、同社の6年間の研究成果である「Galea」を世に送り出した。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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