「DXY」は中国における医療従事者向けSNSプラットフォームを2000年に開始し、近年では一般消費者向けの医療ポータルサイトとしても成長している。中国人の健康に対する意識の高まりとともにオンラインの医療産業は発展を加速し、プレイヤーの乱立で群雄割拠の状態にあるが、DXYは度重なる豊富な資金調達で頭角を現してきた。
PR Newswireで報じられたDXYのプレスリリースによると、同社は12月28日付で上海拠点のPEファンドTrustbridge Partners主導のもと、Tencent社らから5億ドルの追加資金調達を完了したことを発表している。資金は主に医師を対象としたサービスブランド「DXY.cn」と一般向けサービス「DXY Doctor」の二本柱の事業強化に充てられるという。
COVID-19パンデミック下でDXYのようなオンライン医療プラットフォームが強い成長をみせているのは、日本と同じ様相である。同社をみても中国企業で論点となりがちな個人情報保護に関する取り組みの不透明さは意識せざるを得ない。しかしそのようななかでもDXYのプラットフォームは、COVID-19の世界的データを一般向けにリアルタイムでレポートする機能を率先して導入し、科学知識の普及・風評に対する反論記事・オンライン無料相談会・公開講座など、公共福祉性の高いサービスを提供してきた。そのような新型コロナウイルスとの戦いへの貢献を同社はリリース内であらためて強調している。