医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例Cognitive Apps「毎日の音声とテキストで従業員のメンタルヘルスを管理するAIアプリ」 - Ehave社が独占契約

Cognitive Apps「毎日の音声とテキストで従業員のメンタルヘルスを管理するAIアプリ」 – Ehave社が独占契約

従業員のメンタルヘルスに配慮する企業の取り組みはますます盛んとなってきた。そのような企業が従業員と医療者をつなぐ連続性のあるケアを行うため、従業員の精神的な健康履歴にアクセスできるデジタルツールへの需要が高まっている。米Cognitive Apps社は「メンタルヘルスを音声とテキストから毎日モニタリングするAIアプリ」をApple HealthKitおよびGoogleFitで提供してきた。

GlobeNewswire掲載の7日付プレスリリースによると、Coginitive Appsの同AIアプリについて、デジタル治療を手がける米Ehave社がG20諸国内で独占的にプラットフォームを提供するパートナーシップ契約が発表されている。アプリはMDとPhDをもつ精神科医による設計で、従業員(患者)から毎日5秒間の音声とテキストメッセージを取得し、声のトーンや感情を分析するAI制御のツールである。また、ウェアラブルデバイスなどから収集される身体活動・周囲の騒音・ワークライフバランス・睡眠といったデータがバックグラウンドで処理されている。

Ehave社はプラットフォームをG20諸国で主に企業を対象として配布し展開していく予定という。同社CEOのBen Kaplan氏は「Cognitive Appsのプラットフォームによって、雇用者は従業員のレッドゾーン(ストレス・疲労・抑鬱状態の増加)を判断できるようになります。そして、生命を脅かすような個人の行動を未然に防ぐことが私たちの目標です」と語っている。

TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事