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COVID-19患者の重症化を予測するマルチモーダルアプローチ

仏パリサクレー大学などの研究チームは、胸部CT画像と5つの臨床情報のみから、COVID-19患者の重症化を高精度に予測するAIツールを開発した。ツールは重症化リスクを5段階で評価することができ、スコアの算出には2-3分しか要さない。現在はCTのスキャンレポートと同時に医師に結果を返すシステムが構築されている。

Nature Communicationsから公開されたチームの研究論文によると、フランス国内の2つの病院において1,000名を超えるCOVID-19患者データからこのツールを開発したという。胸部CT画像のほか、年齢や性別、酸素化状況、血小板数、尿素窒素など5つの臨床情報を抱き合わせたマルチモーダルアプローチによって、患者の重症化を予測する高精度なAIアルゴリズムを導いた。

同ツールは、フランス国内のがん治療専門病院であるグスタフ・ルッシーがん研究所で臨床実装されており、実際の臨床ワークフローに取り込まれた運用が既に始まっている。研究チームは、このツールによって「初期の診断時点で重篤化リスクを把握し、ICUや呼吸器管理の必要性を予測することができる」として、その臨床的有用性に自信を示している。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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