医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例プロアスリート仕様の医療グレード小型ウェアラブル心拍センサー - Sports Data Labs社

プロアスリート仕様の医療グレード小型ウェアラブル心拍センサー – Sports Data Labs社

プロアスリートの競技パフォーマンスと密接に結びつく、心拍数などの生体情報を取得するウェアラブルセンサーは各所で実用化されている。しかしセンサーの質はプロユースに値する学術的な担保があるとは限らない。Sports Data Labs社から「実戦でのエリートアスリートからリアルタイムデジタルバイオマーカーを収集可能な医療グレードのセンサー」について学術誌 Digital Biomarkersに査読付き論文として発表されている。

Business Wireに掲載された4日付プレスリリースによると、プロスカッシュ協会の協力のもと、2019-2020年の実際の試合で14名のプロスカッシュ選手が研究参加し、Sports Data Labs社のウェアラブルセンサー「BioStamp」と独自解析システムの能力が検証された。BioStampは胸部に貼り付ける小型のセンサーであり(論文内Fig.1参照)、既に臨床的な精度が検証済みの胸部に巻くストラップ型心拍計(Polar社)と比較検証され、強い相関(スピアマンの順位相関係数 rs=0.986)が示された。

同研究は、極端な運動性能や骨格特性を示すプロアスリートの実戦という厳しい環境下での検証結果である。「Sports Data Labsの独自技術によって、医療用ウェアラブル機器における普及の壁を打ち破る可能性がある」と同社のチーフメディカルオフィサー(CMO)であるGiulio Bognolo医師は述べている。アスリートにまつわる研究として先日紹介した「マイクロ波ドップラーでアスリートの動きを評価するAI」も併せて参照いただきたい(過去記事2021/02/03)。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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