COVID-19感染検知アプリëlarmがニュージーランド国境警備隊で試用

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COVID-19による自覚症状の数日前に早期の体調変化をとらえ警告を発するアプリ「ëlarm」を以前に紹介した(過去記事)。開発元のDatamine社はニュージーランドを拠点とした企業である。同アプリは、ニュージーランド国境警備隊員を対象とした最大500名の試用を5月上旬まで実施することが発表されている。

ニュージーランド政府の情報サイト Unite against COVID-19のリリースによると、同国保健省によってëlarmの1ヶ月間トライアルが国境警備隊員のボランティアを対象として実施されている。アプリをインストールするFitbitやApple watchのようなスマートウォッチを持たない国境警備隊員には、Datamine社からウェアラブルデバイスが提供される。

ニュージーランドは人口約500万人に対してCOVID-19の累積死亡者が26名と、封じ込めに成功している国のひとつとされる。現状、同国内でCOVID-19感染リスクが最も高い職種のひとつは、水際対策として国境で働く人々といえる。個人向けの月額制・サブスクリプションで提供されているëlarmについて、私企業が従業員へ導入したケースはみられていた。一方、政府によるウイルス対策の前線での試用は初めてということで、大きな話題となっている。

余談だが、The Medical AI Times編集部でëlarmを試用した続報として、1度だけ「Slightly Elevated」と警告が発せられた。それはアルコール摂取翌日に強い脱水症状での心拍数変化を捉えたようで、その後も編集部員で何らかの感染は確認されていない。

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The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc, PhD
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員を経て、SBI大学院大学客員准教授、東京大学特任研究員など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。