歯科領域においても標準治療の確立に資するAI活用が始まっている。歯科診断用AIシステムを開発しているスタートアップに「Pearl社」がある。同社のリアルタイム歯科病変検出AIシステム「Second Opinion」は、歯科X線画像からう蝕(虫歯)・歯槽膿瘍などを検出し、歯科医の画像診断を支援する。
Pearl社は8日付で、Second Opinionが米国食品医薬品局(FDA)の認可を受けたことを発表した。同製品は既に世界各国(欧州CEマーク・カナダ・UAE・豪州・ニュージーランド)の医療機器認証を受け、FDAの有効性要件を上回る4つの臨床試験をクリアした。それぞれの試験で2,000枚以上の歯科X線画像データセットと、86名の歯科医師および歯科放射線技師からなる読影グループを対象として、Second Opinionの支援を受けた読影者の優位性が示された。その結果においては、AI支援の読影者は、支援なしと比べて36%多くの病変を正確に検出できたという。
Pearl社の共同設立者でCTOのCambron Carter氏は「がん病変検出を支援するような最先端のアルゴリズムが、より頻度の高い歯科疾患検出にも適用できるようになり、歯科の標準治療がレベルアップしようとしている」と語る。同社の知見をまとめた各種ホワイトペーパーについてもダウンロードの上で参照いただきたい。
関連記事: