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COVID-19対応に活用されたAIツールの特徴

米シンクタンクのランド研究所のチームは、ヘルスケアにおけるAI使用に関する既存文献をレビューし、AI使用の場所やタイミング、範囲からCOVID-19パンデミック時に臨床応用されたAIアプリケーションを特徴付けるとともに、米国の規制認可プロセスを検討している。レビュー論文はこのほど、PLOS Digital Healthから公開された。

スコーピングレビューの結果、COVID-19対応として臨床利用が確認されたAIアプリケーションは66で、これには疾患診断や治療計画、重症度評価などの支援ツールが含まれていた。多くは2020年の早い時期に導入されており、そのほとんどが米国や中国、その他の高所得国における利用だった。また、採用はほとんどのケースで極めて小規模で、大規模な患者集団を対象とした活用ケースは非常に限られていた。さらに興味深いのは、これらのうち39のアプリケーションに関しては「有効性を支持する評価研究」が公表されていたが、「アプリケーション開発者とは関係のない独立した著者」による評価研究はほぼ存在しなかったことだ。

著者らは「AIアプリケーションの使用が患者の健康状態に及ぼす影響を客観的に評価した臨床試験が乏しい」ことを指摘し、実臨床におけるAI利用影響をより良く理解するため、さらなる研究計画の立案と実施が欠かせないことを強調している。

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1. 岡本 将輝
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。

2. 杉野 智啓
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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