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Opteev社「ViraWarn」 – 呼吸器感染ウイルスを呼気から検出

COVID-19のパンデミックを契機として、呼吸器感染症を「呼気」から診断しようとする検査機器が複数提唱された。米Opteev社が開発を進める「ViraWarn」もその1つとなる。

Opteevの公表によると、世界最大級の技術見本市「CES 2023」においてViraWarnを展示する。同製品は、呼気中のウイルス粒子が導電性バイオセンサーに接触した際の導電率変化を検出し、電気的パラメータの変動をAIで解析することにより、陽性/陰性の判定を行う。ユーザーがマウスピースから2回息を吹きかけると、60秒以内にLEDランプが判定結果を通知するもので、使用方法も簡便であることが特徴。装置は再利用可能で、陽性結果が出た場合、または毎日の使用で2〜3週間経過した際、バイオセンサーカートリッジの交換を必要とする。

ViraWarnは市販化に向け、2022年夏に米国食品医薬品局(FDA)へ承認申請しており、現在審査中とのこと。Opteevの共同創業者であるConrad Bessemer氏は「CESでViraWarnを一般公開するのを楽しみにしている。COVID、RSウイルス、インフルエンザが蔓延を繰り返す状況に対し、ViraWarnを市場に投入することを我々は熱望している」と語った。

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TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
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