米疾病予防管理センター(CDC)によると、米国内の糖尿病患者数は約3730万人で、1人当たり年間9,601ドルの医療費を要する。米コネチカット州拠点のCedar Gate Technologiesは、糖尿病による疾病負荷軽減を目的としたAIプラットフォームを構築する。
Cedar Gateは、医療費支払い関連のプラットフォーム企業として1200万人の会員をデータベース化している。同社の発表によると、糖尿病リスクのある個人を特定する独自のAIモデル(医療費請求データから構築)を、全会員の10%にあたる120万人に12ヶ月間適用した。その結果、糖尿病の既往がない患者のうち、AIモデルによって糖尿病リスクを指摘された者の80%が、翌年までに糖尿病を発症したことが確認されたとする。
糖尿病発症予測に関するAIモデルは大学の研究ベースでは数多くあるものの、商用ユースでリアルワールドの問題に適用した例としては本件が最初期のものであると、Cedar Gate社は評している。同社のCEOであるDavid B. Snow Jr.氏は「糖尿病は管理せず放置すると最もコストのかかる疾患の1つだ。集団内の糖尿病を自動的かつ確実に予測することで、的を絞った予防による医療費抑制が実現できる」と語った。
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