英仏の国際共同研究チームは、「心房細動診断後、1年以内の死亡発生」を予測する機械学習モデルを構築した。研究成果はAmerican Heart Journalからこのほど公開されている。
チームの研究論文によると、心房細動は死亡リスクを伴う重要疾患である一方、通常の臨床的危険因子に基づくスコアではリスク予測が十分ではないことを指摘する。研究では、2011年から2019年にフランスの病院で新たに心房細動と診断された、240万を超える症例コホートを利用している。コホートの70%をトレーニングセットとし、診断後1年以内の死亡率を予測するための3つの機械学習モデルをトレーニングした。検証セット(30%)において最良の性能を示したディープニューラルネットワークは、c-indexとして0.785(95%信頼区間0.781-0.789)を示し、Charlson Comorbidity IndexやHospital Frailty Risk Scoreなどの既存指標を上回っていた。
研究チームは「構築した機械学習モデルは心房細動診断後の早期死亡を予測し、臨床医が死亡リスクの高い心房細動患者をより適切にリスク層別化するのに役立つ可能性がある」と述べている。
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