中国・清華大学の研究チームは、「性的マイノリティの短期~長期の自殺念慮」を効果的に予測する機械学習モデルを構築した。研究成果はこのほど、JAMA Network Openから公開されている。
自殺念慮は、特に性的マイノリティにおいて重大な課題となっている。これまでの研究では慢性的なストレス因子の影響は評価されてきた一方、日常的な体験の影響については評価されてこなかったとチームは指摘する。研究では、瞬間的評価情報、特にストレスフルな出来事や気分の変動が、性的マイノリティ集団における短期的・長期的な自殺念慮をどの程度予測するかを評価することに焦点を当てている。18歳から29歳の性的マイノリティの自認がある者に対して、調査期間中に1日2回、ストレスとなる出来事や気分についてデータを収集した。ここから1ヶ月後、3ヶ月後、8ヶ月後の自殺念慮を予測する機械学習モデルを構築したところ、十分な予測性能を得たとしている。
研究チームは「数日程度の特定タイプの気分変動や出来事が、長期に渡る自殺念慮に影響を与えている」と指摘し、機械学習モデルの利用がこの検出に有望である点を強調している。
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