医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究レビュー論文 - メンタルヘルスにおけるNLP

レビュー論文 – メンタルヘルスにおけるNLP

Translational Psychiatryにこのほど掲載されたレビュー論文では、「自然言語処理(NLP)を用いたAIベースのメンタルヘルス向けツール」に関して、システマティックレビューとメタアナリシスを行っている。

うつ病や不安障害などの神経精神疾患は、医療制度に大きな経済的負担を与えており、2030年までに世界で年間6兆米ドルにも達すると推定されている。一方、臨床人材は乏しく、メンタルヘルス評価のための広範な訓練が必要であるにも関わらず、利用可能な治療の質にはばらつきがあることも課題となってきた。研究チームは、Pubmed、PsycINFO、Scopusの各データベースで論文をスクリーニングし、精神的な健康評価に向けたNLP利用に焦点を当てた研究を特定した。

最終的なサンプルセットは102の研究で構成されたが、これらの研究の54%が2020年から2022年の間に発表されたものであり、同領域におけるNLP手法の急増を示唆している。言語表現に最も多く使用されたのはWord Embeddingsで、全体の半数近くで利用されていた。最も一般的なNLPモデル機能は、語彙と感情分析となっていた。

全体として、NLP手法はメンタルヘルスへの十分な適用可能性を持つことを強調している。さらに著者らは、特徴的な貢献を1つのフレームワーク(NLPxMHI)に統合することを提案しており、情報学と臨床の研究者が協力し、メンタルヘルスサービスの革新のための新しいNLPアプリケーションの可能性までを概説している。

関連記事:

Natural language processing for mental health interventions: a systematic review and research framework

関連記事:

  1. Apple Watchによるメンタル評価
  2. WHO研究 – メンタルヘルスにおけるAI応用と課題
  3. メンタルヘルスケアにおける「コンテンツレコメンド」
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事