JAMA Cardiologyに発表された研究では、ディープラーニングモデルが「症状の無い患者における心房細動の兆候」を正確に検出できることを実証している。
心房細動は、脳卒中やその他の心血管合併症に関連するため、有害な転帰を防ぐためには早期発見が重要となる。心房細動は最も一般的な心臓リズム障害の1つであるが、心房細動を持つ人の3人に1人は、自身が心房細動であることに気づいていないとされる。米Cedars-Sinaiの研究チームは、1987年から2022年までに、退役軍人省の2つの医療ネットワークにおいて患者から収集された心電図データを用い、このディープラーニングモデルを訓練した。
モデルに、洞調律心電図(正常波形)から1か月以内の心房細動を予測させたところ、Cedars-Sinaiの症例データセットでは、AUC 0.93、精度0.87、F1スコア0.46を示した。結果を受け、著者らは「このツールは多様な患者群に渡って心房細動を同定し、有害事象を予防するのに役立つ」と結論付けており、ツールとしての応用が、米国の一般集団に利益をもたらす可能性があることを指摘する。
参照論文:
Deep Learning of Electrocardiograms in Sinus Rhythm From US Veterans to Predict Atrial Fibrillation
関連記事: