米ワイルコーネル医科大学の研究チームは、乳がん早期発見のための新しい血液検査実証に関して、米国防総省乳がん研究プログラムから240万ドル(3.5億円)の助成金を受けたことを明らかにした。
研究者らは、乳がんに関連する血液中の特定のバイオマーカーを検出する実験的診断検査である「Syantra DX Breast Cancer」(Syantra Inc.)の臨床評価を行う。Syantra DX Breast Cancerは、AIアルゴリズムによる血液評価によって、マンモグラフィと同時期、あるいはそれ以前の症状自覚前に乳がん陽性を判定することができるというもの。米疾病予防管理センターによると、米国では毎年約24万人の女性が乳がんと診断され、約4.2万人が乳がんで死亡している。リキッドバイオプシーによる高精度で低侵襲な検査は、早期発見が要となる疾患において大きな力となる。
ワイルコーネル医科大学のSandra and Edward Meyer Cancer Centerでディレクターを務めるCristofanilli氏は、「我々は、女性が乳がん検診を受けやすくしたいと考えている。マンモグラフィは早期発見のために重要だが、乳腺密度が濃い女性や遺伝的素因を持つ若い女性にとっては必ずしも最適な検査ではない」と述べている。
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