韓国電子メーカー大手Samsungは、シカゴで行われた北米放射線学会(RSNA 2018)で、AIアルゴリズムを利用した複数の画像診断システムを公開した。医師の画像診断をサポートするこのシステムは、超音波画像、単純レントゲン画像、CT、MRIと、幅広い医用画像の正確な読影を実現している。
Samsung Newsroomが11月26日報じたところによると、これらの画像診断システムは、従来の撮像機器に直接搭載され、診断機能を付加して提供されるという。目玉となるのは超音波画像の診断システムで、AIによる医師へのガイド機能を持ち、超音波検査の経験が浅い医師でも良質な画像を得ることができる。Samsung MadisonのDongsoo Jun CEOは「病院や医療専門家らと共同して、我々の持つAIテクノロジーの強化を続けていく」と、ヘルスケア分野におけるAI活用を積極的に進める姿勢を明らかにしている。
画像診断領域におけるAIの躍進は目覚ましく、すでに専門医と同等の診断能力を持つアルゴリズムも日々公開されるようになり、その覇権争いは熾烈さを増している。英ロイター通信によると、Samsungは2020年までにAIテクノロジー開発に対して220億ドルを投資することを明らかにしており、ヘルスケアはその主要なマーケットの1つと考えられている。