米マウントサイナイ医科大学の新しい研究では、Apple Watchから取得した生体データに基づき、患者の幸福度とレジリエンスを評価する、メンタル向け機械学習モデルの成果を示している。
JAMIA Openから公開されたチームの研究論文では、ニューヨーク市に所在する7つの病院で登録された医療従事者の前向きコホートである「Warrior Watch Study」のデータセットを二次的に分析している。分析対象となった329人の研究参加者は、Apple Watchによる心拍変動と安静時心拍数が収集されており、これにアンケート調査によるレジリエンスおよびウェルビーイングの評価を組み合わせることで、機械学習モデルのトレーニングが行われた。著者らは「ウェアラブルデバイスから収集した生理的指標に適用した機械学習モデルは、レジリエンスおよびポジティブな心理的構成要素を特定する上で一定の予測能力を有していた」と結論付けている。
米疾病予防管理センター(CDC)によると、米国成人の20%以上が精神疾患を抱えており、その対策は公衆衛生上の喫緊の課題となっている。著者らは「このアプローチによって、現時点ではアクセスすることのできない、より多くの人々に心理的評価とケアを提供できるようにすること」を目指している。
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