医療業界特化の大規模言語モデルの構築を目指すHippocratic AIはこのほど、シードラウンドで5000万ドル(約68.5億円)を調達したことを明らかにした。Hippocratic AIはシリアルアントレプレナーのMunjal Shah氏が今年立ち上げたもの。OpenAIの躍進を受け、大規模言語モデルへの大きな注目が後押しし、シリコンバレーの投資家による稀有な大規模ラウンドに結びついた。
Hippocratic AIは医療特化の大規模言語モデルにより、ベッドサイドコミュニケーションを含めた特定のユースケースでの有効性確保を狙っており、特徴的なのは医療系スタートアップでありながら「診断領域」を目指さないこととなる。同社は「診断以外の作業に焦点を当てることで、複数の分野において効果的に規制をクリアすることができ、広く臨床利用されること」を狙う。
本ラウンドはGeneral CatalystとAndreessen Horowitz(A16z)が共同で主導しており、A16zのJulie Yoo氏は「Hippocratic AIは、彼らが構築するシステムの安全性やコンプライアンス、プライバシーの側面について非常に厳格な態度を持っており、だからこそより多くの資金を必要としている。この事実は、我々に大きな安心感を与えるものだ」としている。
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