ドイツ・アーヘン工科大学などの研究チームは、「医療従事者がAIを受け入れるために不可欠な前提条件」を調査し、その障壁と促進因子を明らかにした。研究論文は10日、npj Digital Medicineから公開されている。
本研究論文では、参入基準を満たした42報の同種先行研究論文を調査し、結果をシステマティックレビューとしてまとめている。評価対象となったAI形態の多く(n = 21)は、臨床判断支援システム(CDSS)であった。阻害因子として一貫していたものは、「臨床ワークフローにAIを組み込むことの難しさ(これは、既存ワークフロー変更の困難さと言い換えることもできる)」と、「専門家の自律性が失われることへの恐れ」であった。一方、AI受け入れを有意に促進する因子としては「AIを使用するための専門家トレーニング」であった。
著者らは「医療従事者がAIを受け入れやすくするためには、AI開発の初期段階でこれらエンドユーザーを統合し、医療におけるAI使用のためのニーズに合わせたトレーニング、および適切なインフラを提供することが望ましい」と結論付けている。
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