医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例最新医療AI研究消費者は「生成AIによるコンテンツ」を信頼する

消費者は「生成AIによるコンテンツ」を信頼する

フランス・パリに本拠を置き、世界50ヶ国を超える国々で事業を展開する欧州最大のコンサルティング企業であるCapgeminiは19日、生成AIツールへの人々の関心や信頼の程度を調査した新しいレポートを公開した

レポートによると、回答者の半数以上(53%)がファイナンシャルプランニングのために生成AIを信頼しているとし、66%が「個人的な人間関係や、人生およびキャリアプランに生成AIからアドバイスを受けたい」と考えていた。消費者の67%は「生成AIから医学的診断やアドバイスを受けることで恩恵がある」と回答しており、63%が「生成AIによってより正確で効率的な創薬を支援できる見込みに興奮を覚えている」という。

一方、生成AIがフェイクニュースの作成に利用されるという見通しに対しては、ほぼ半数(49%)が無関心であり、フィッシング攻撃に懸念を示す回答者は34%にとどまるなど、リスクに対する意識は十分に高まっていないことが示唆された。さらに著作権問題に懸念を示している人々も一部であり、倫理面に対する意識も低かった。

同社のNiraj Parihar氏は「世界の消費者の生成AIに対する認知度や普及率は非常に高いが、この技術の仕組みや関連するリスクに対する理解はまだ非常に低い」とした上で、「生成AIの成功の鍵は、他のAIと同様、そのアウトプット品質を保証するために人間が周囲に構築するセーフガードにある」と述べている。

関連記事:

  1. ChatGPTの回答が患者により好まれる可能性
  2. Google Cloud – 生成AI利用でメイヨークリニックと提携
  3. AI技術による「オリジナルタンパク質」の生成
TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事