米メリーランド大学医学部(UMSOM)の研究チームは、大規模災害発生時の患者トリアージをより最適化するため、国防高等研究計画局(DARPA)から最大730万ドル(10.4億円)の資金提供を受ける。
この資金は今後3年半に渡り、外傷患者のデータを収集することで、大規模な集団死傷事故に際する医療トリアージの進歩を特定し、実施するために活用される。具体的には、R Adams Cowley Shock Trauma Centerに入院する18歳から65歳までの外傷患者の非識別化データを収集する。収集データには、現場での治療、ヘリコプターによる搬送、外傷センターでの受け入れ、継続的な患者のバイタルサイン、救命医療介入データなどが含まれる。
分単位の患者データがあれば、患者がどこで悪化しているかをより明確に把握することができ、到着時にどの程度の血液が必要なのかといった重要な答えを外傷チームに提供することができる。トリアージプロセスを進める上で極めて重要なデータの活用であるとともに、クリティカルケアにおける新しい精密医療の形として期待が集まっている。
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