米国・食品医薬品局(FDA)は、AIソフトウェアを内蔵した医療機器の使用を許可した。これにより、今まで症状の判別が困難だったCTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)の早期発見が可能になった。CTEPHとは、進行性があり、生死に関わる難病だ。
このソフトウェアを開発したBayerのプレスリリースによると、CTEPHは100万人あたり8~40人が発症する難病で、ほかの呼吸器官系の病気と症状が似ているため、従来の医療機器をでは兆しを発見するのが難しかったという。主な症状は、息切れ、浮腫、疲労、胸痛などで、これがほかの疾患と間違われる原因となっている。
今回認証されたAIソフトウェアは、ディープラーニングにより、医療画像上でCTEPHの兆候を検出する。つまりこれまでよりも早く、そして高い精度でCTEPHと診断できるため、早期治療に取り掛かることが可能となる。米メディアHIT Infrastructureは、今回新型デバイスを開発したBayerとMSDは、医療における未発達分野で多くの功績を残しているため、今後の研究も大いに期待できると報じている。