近年、歯周病と糖尿病の関係が指摘されるなど、口腔ケアは全身疾患に対する予防的見地からもその重要性を増している。電気シェーバーや電動歯ブラシで知られる独ブラウン社は、AI技術によって個人ごとの歯磨き効果を最大化できる製品を開発し、今夏の販売開始を予定している。
英PC Magazineの報道によると、ブラウン社の新しい電動歯ブラシ・Genius Xは、同社が保有する数千人に及ぶ詳細な歯磨きデータから構築されたAIアルゴリズムを搭載するという。Genius Xはスマートフォンと接続することで、ブラッシングできた範囲、ブラッシング時の圧力、ブラッシング速度などを確認することができ、アプリからのアドバイスに従うことでより高いブラッシング効果を求めることができるとのこと。
日本のように歯科診療が広く医療保険でカバーされているケースは世界的にも珍しく、正しい口腔ケア知識の啓蒙は先進国であっても遅れがちである。個人のくせやブラッシングスタイルを学習し、個別に適切なアドバイスを与えられるのであれば、デンタルヘルス全体にもたらすインパクトも決して小さくないだろう。