米シアトルのスタートアップ・NextStepは、AIの台頭に伴って容易に職を失い得る「専門性のない低賃金労働者」を、医療職や介護職に誘導するプラットフォームの構築に奔走している。
Healthcare Weeklyが9日に報じたところによると、2017年に設立された同社はオンライン教育と介護教育等への深い造詣から革新的なプラットフォーム開発を行い、複数の投資家グループから210万ドルの資金調達に成功しているという。オンラインプラットフォーム上でコースワークの全てを完了ことができ、介護職や医療補助職などの資格取得が可能であるほか、格安での利用を実現している。
AIの急速な発展によって、専門性が低く代替可能な職にある人々は今後大きな失職の危機にさらされる。McKinseyによるレポートでは、45%までの米国労働者が今後12年間に職を失う危険性があるとしている。一方で、米国社会においても高齢化の進展は著しく、医療関連職、特に介護職の人材難の進行が強く叫ばれている。効果的な人材教育と人材配置を実現し得る同プラットフォームには社会的意義が大きく、日本においても同等の動きがみられることを期待したい。