アメリカ睡眠協会(American Sleep Association)によると、アメリカ人の5000-7000万人が不眠症・睡眠時無呼吸・ナルコレプシー・概日リズム障害を含む睡眠障害を保有するとの報告がある。睡眠障害は仕事の生産性や生活の質の低下、死亡率の増加と関連する。最も包括的な検査手段「睡眠ポリソムノグラフィ検査」は検査プロセスが被験者と技術者双方にとって負担が強く、合理化が期待されてきた。近年、その膨大な検査データをAIで分析する手法の有効性に注目が集まる。
HealthITAnalyticsでは、Journal of Clinical Sleep Medicineに発表された「機械学習アルゴリズムによる睡眠ポリソムノグラフィの解析研究に対する声明」を紹介している。研究成果には、睡眠障害の正確な診断・治療予後予測・疾患分類・スコアリングの精度向上・治療の最適化と個別化の可能性を含む。同声明はAmerican Academy of Sleep Medicine(AASM)によって発表された。
研究チームは、AIが睡眠医学の実臨床に統合される前に研究の透明性を開示する重要性を指摘している。筆頭著者であるミシガン大学のCathy Goldstein博士は「研究により睡眠検査室のプロセスは合理化され、ケアの時間を節約できます。患者に利益をもたらすAIソフトウェアの安全で効果的な使用促進を業界間で連携したいと考えています」と語る。