紫外線量の多さや人種要因もあり、オーストラリアは皮膚がんの好発地域として知られる。同国メルボルンを拠点として開発されたAIスマホアプリ「Helfie.ai」は、皮膚のほくろ・しみを撮影して病変リスクを分類する。
豪メディア 9Newsでは、アプリ開発を行った共同創業者であるNick ChangとMatthew Jonesにインタビューを行っている。同アプリでは、AI画像解析によりメラノーマ(悪性黒色腫)をはじめとした異常を識別し、皮膚病変のリスクをhigh・medium・lowとして評価する。結果を医師に転送し診断を受けることもできるほか、アプリ上でのチャットによる直接相談も可能とする。診断を担当する医師へ画像を送信した際、ユーザーが支払うコストは3ドルとなる。
一方で、皮膚がんの自己診断アプリを推奨しない専門家も少なくない。現状ではアプリでリスクチェックをした場合、GP: General Practitioner(初期診断を担当する一般開業医)への受診機会を設けて、皮膚科医への紹介を受けることが望ましい。皮膚がん早期発見へのアプリ利用は、ビクトリア州政府も支援する姿勢を示している。