英ケンブリッジ大学 機械学習モデルを利用し学習障害の原因を明らかに

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英ケンブリッジ大学の研究チームは、機械学習モデルを利用し、将来学校において授業に付いていくのが困難になる生徒の特徴と、その原因を捉えることに成功した。あえて学習障害に至る背景疾患を限定しないことで、これまで見過ごされていたリスクを洗い出すことに成功し、個々の生徒への効果的なサポートにつなげられる可能性がある。

英国医学研究会議(MRC)によると、研究チームは550人の学習障害を持つ児童に対して、聞き取りや空間的推論、問題解決などさまざまな能力試験を行い、この結果をAIアルゴリズムに学習させたという。その結果、単に将来の学習障害リスクを予測するだけではなく、どの能力の不足が問題になり得るかまでを明らかとした。研究を率いたDuncan Astle博士は「子ども達個々の潜在的な問題にアプローチすることで、より効果的なサポートを実現できるだろう」としている。

これまで、学習障害の本質は文章の読み取り能力の欠如と考えられることが多かったが、実際の能力分布は実に多様で、必ずしも1つの明確な原因によって引き起こされるものとは言えないという。学術誌Developmental Scienceに掲載された研究チームの論文によると、「脳神経回路に重要な差異があり、学習に影響を及ぼしている可能性もある」とし、対象者を増やし検証を進めることを明らかにしている。