2型糖尿病治療薬の開発にAI活用

デンマークの世界的な製薬企業 Novo Nordisk社は、AIを用いて創薬研究を行うe-therapeutics社と共同で創薬研究を行うと発表した。今回の共同研究では、e-therapeutics社が開発したAIシステムを利用して、2型糖尿病の治療薬開発を目指すという。

FierceBiotechによると、e-therapeutics社は、生物学的な視点で疾患の治療薬となり得る化合物を予測するAIシステムを持っているという。従来の創薬で用いられるAIは、ターゲットとなる単一の生体分子に作用する化合物を予測し、薬として応用するが、ほとんどの疾患は生体内の様々な要因が重なり合って生じるため、研究が成功する確率は高くなかった。しかし、今回の研究で使われるAIは、生体内の様々なタンパク質をネットワークとして認識した上で、その相互作用の中で作用する化合物を見つけることが可能だという。今回の共同研究は、オックスフォード大学の施設で12カ月間にわたって行われ、まずは2型糖尿病治療の鍵となる生体分子をAIによって探索するという。

Pharma Phorumによると、e-therapeutics社のCEOであるRay Barlow氏は、今回の共同研究はe-therapeutics社がこれまでよい成果を上げてきたから実現したことで、非常に光栄だと述べた上で、2019年にはほかの企業とさらに多くの共同研究を発表できるようにしたいと自信を見せている。

The Medical AI Times
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