ヘルスケア分野での積極的なAI活用を進める仏Owkin社は、AI医学研究の大規模な国際的ネットワークを構築すること公表した。The Owkin Loop Networkと名付けられたこのネットワークは、米国やEUを中心に30を超える病院・研究所から組織され、AI関連医学研究の強力な推進母体となる。
Mobile Health Newsの報道によると、このプロジェクトは、研究者が実臨床データをより積極的に利用できるようにするとともに、研究成果の共有と発展を効果的に行うことを目指したものだという。Owkin社CEOのThomas Clozel医師は「多くの患者データにアクセスできることが、AI関連医学研究の向上に欠かせない」とし、新しいネットワークの意義を強調する。
ヘルスケア領域におけるAI技術の躍進は目覚しいが、患者データを始めとした実臨床データは、各医療機関に留まり、AI医学研究のための施設横断的なデータ活用は進んでいない。米TriMedMediaは、Owkin社が同ネットワーク構築に1600万ドルの資金を調達していることも報じており、今後の展開に大きな注目が集まっている。