AI医療のスタートアップ企業Tricogは、心電図(ECG)データをAIに分析させることで、心臓疾患患者に対する診断を6分以内に行えるようになると断言している。Tricogのアドオンを装備したECG機器は、心臓疾患患者の心電図データを暗号化してクラウドに送信し、そこでマシンラーニングアルゴリズムが診断書を作成するのだ。
Connected to Indiaの記事によると、Tricogでは、中央センターに20人の医療専門家が24時間体制で配置され、送信されてきた心電図データの検証にあたっている。そして必要に応じて患者最寄りの病院にレポートを送信するとともに、医師の携帯アプリにもメッセージを送ることで情報が伝わり、担当する医師が待機する仕組みとなっている。Tricogはこのほど、投資家から約400万ドルを調達した。その中には日本のベンチャーキャピタルThe University of Tokyo Edge Capitalも含まれている。
Tricogは、Charit Bhograj博士が2014年にIBMの元研究者およびTexas InstrumentsのAI自動運転チームの元メンバーらと共同で設立した会社で、シンガポールを本拠地としている。The StraitsTimesは、TricogのようなAI主導型のスタートアップ企業が、システムの実用化について承認を得られるようになることで、シンガポールの心臓疾患患者がより早く専門医師の適切な処置を受けられるようになるだろうと報じている。