仏モンペリエのスタートアップ企業Wefightは、乳がん患者のためのAIチャットボットアプリケーション「Vik」を開発した。このアプリケーションは無料でダウンロードでき、病気や治療に関する質問を打ち込むと、いつでも回答を得ることができる。また、薬を服用するタイミングや、いつ検査を受けるのかなどをリマインドする機能も備えている。アプリの開発には薬剤師と情報エンジニアが携わった。開発チームは、一年前から患者が求める医療情報などを集め、選別を行った。
Wefightの社長・ブノワ・ブルアール氏は、Vikを開発した背景について、仏メディアMaddynessにて「がんや慢性的な病気を抱える人はかなり増えている。それに加えて、ケアする人の数が足りないために、患者の孤独感は増し、それが不安につながる」と述べている。このような患者の不安を軽減するために、Vikの活用が期待されている。
AIには限界があり、Vikはときには適切な回答ができない場合もある。しかし、患者にとっての社会的、心理的な支えとなることが見込まれており、今後は英語版のリリースが予定されている。さらに、喘息や偏頭痛、うつ病患者向けのアプリケーションも開発する予定だ。