AIを利用した研究でガンの症状悪化の原因を解明

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イギリスのガン研究機関は、AIを使い、卵巣ガン患者の体内に発生した異常な状態の細胞を検知することに成功した。この現象はガンの症状がさらに激しくなるときに現れるため、今回の研究成果が新しい治療法や新薬開発につながる可能性は高く、注目を集めている。

Nature Communicationsに掲載された論文によると、今回の研究では514人の女性から卵巣ガンの細胞を取り出して検体とし、AIを用いて150万個もの細胞の形状を調査した。その結果、DNAを内部に含む細胞内小器官である核が通常の丸い形状とは違って不規則な形状をしているガン細胞が検出されたという。さらに、通常の卵巣ガン患者の5年生存率が53%であるのに対し、このような不規則型の核を持つガン細胞が発見された患者は15%とかなり低い値を示しており、核が変形する症状と卵巣ガンの症状には一定の相関関係が認められた。

Forbesによると、英ガン研究機関のYinyin Yuan氏いわく「卵巣ガンが激しい症状を伴う段階に至ると、通常とは違った特別な治療法を行う必要があるが、今回の研究が成功したことで、この治療を行う必要があるかをAIによって容易に判断できるようになる可能性が高い」という。また、この症状の原因となるガン細胞を判別して取り出せるシステムが確立されれば、新薬の開発も促進されるかもしれない。