2019年、ヘルスケア産業はどうなる?AIへの期待と不安

Photo by iStock

ヘルスケア業界の大手企業の多くは、小規模なIT企業とパートナーシップを結ぶことにより、医薬品開発分野でのAIの試験的導入に積極的だ。ヘルスケア産業におけるAIの活用は、これまで通り躍進を続けるのか、それとも法整備や現場の圧力により、単なる法螺吹きに終わってしまうのか。業界では2019年におけるAIの立ち位置に注目が集まっている。

ヘルスケア産業におけるAIの功績として、たとえば米カリフォルニアに拠点を置くGenomic Health社は、AIベースの診断方法を早期乳がんの再発可能性予測に用いてきた。また同じく米国のDeep 6 AI社は、AIを臨床試験に導入することで、従来は6ヶ月もかかっていたデータの採用をわずか数分で完了させることに成功した。KPMGの報告によると、2017年にベンチャーキャピタリストがこの分野へ行った投資は103件で、その総額は13億ドルに上ったという。

一方、電子メディアMed City Newsの報道によると、AIの活用促進には、懸念材料が二つあるという。まず一つめは法整備だ。製薬は患者の安全性を最優先に開発されるものだが、IT企業は、従来の企業に比べて研究スピードが早いため、しばしば法律の壁を前に行き場を失う。そしてもう一つの懸念点は、医療従事者からの不安の声だ。AIがヘルスケア産業のゲームチェンジャーとなることが期待されている一方、それがもし実現すれば、大幅な人員削減によって医療従事者が失業することになりかねない。AIと現場がどう折り合いをつけていくのか、法整備の状況も含め、今後のヘルスケア産業から目が離せないだろう。