ドイツの医療機器メーカーFotoFinder Systemsは、皮膚病変の悪性度を識別することで、医師の診断を補助するAIシステム・Moleanalyzer proを開発した。同システムは、病変の大きさや性状を捉えることで、高精度での皮膚がん判定を可能としている。
Healthcare IT Newsの報道によると、皮膚病変画像とその診断結果からなる大規模データベースを用いて、畳み込みニューラルネットワークに学習させることでこのシステムを実現したという。同社のKathrin Niemela氏は「皮膚がんの発見は早ければ早いほど、患者の生命予後は良くなる」とした上で、実臨床におけるシステムの有効性に自信を示す。
皮膚がんの中でもメラノーマの悪性度は非常に高く、治療介入を行わない場合の生命予後は著しく悪い。一方で、メラノーマの視診による判定は非常に難しく、皮膚病変の診断経験が乏しい医師にとっては見逃しが大きな問題ともなる。Business Wireは、同システムをスマートフォン上でも利用が可能であることを報じており、日常臨床での急速な普及も期待されている。