化粧品会社最大手のロレアルは、消費者が自身のセルフィー画像をアップロードすることで、肌診断と適切なトリートメント法の提案を行うことのできるAIシステムを開発した。本システムは、ロレアルでの15年に渡るエイジング研究に基づく成果であるという。
ビジネスメディアRetail Diveの報道によると、このAIアルゴリズムは、ロレアルの研究経過から蓄積された6000の臨床画像と、4500もの多人種からなる女性のセルフィー画像を学習させることによって得られたものであるという。新しい肌診断システムは、ロレアルのウェブサイトを通じ、順次世界公開が予定されているとのこと。
医療画像における疾患診断はAIとの親和性が高く、急速な普及が進んでいる。先月のNature Medicineからは、顔画像のみから稀な遺伝性疾患を識別するAIが公開され、大きな話題となった。医学的視点に立ったとき、顔骨格・表情・肌が持つ情報量は意外に多く、人目に識別できない差異さえも捉えるAIは、今後もその利用の幅を広げていくだろう。