ヘルスケア領域におけるAI開発とその利用は急速に進み、新しい技術が日々公開され続けている。そういったなか、AI開発の主軸となっているのは、アカデミアや大企業ばかりではない。途方もない市場の大きさと参入障壁の意外な小ささは、小規模な組織にとってもまばゆいビジネスチャンスとなっている。
The Journal of mHealthの報道では、ヘルスケア関連のAIスタートアップは2013年以降、43億ドルもの資金調達に成功しているという。CB Insightsが公開したAIスタートアップの活動統計からは、特に米国・中国のスタートアップが活発な動きをみせており、これはヘルスケアAI開発の全体的な傾向にも矛盾しない。
ヘルスケアAIへの参入は、アルゴリズム構築に必要な質の高いデータと、そのパフォーマンスを最大化できる技術力を持っていれば比較的容易に実現できる。特に身体侵襲性の低いデータ収集であれば、非医療者でのデータベース構築も可能となり得るため、AIエンジニア単独でのヘルスケア領域における起業もみられるようになった。