医療とAIのニュース医療におけるAI活用事例疾患治療へのAI活用事例糖尿病患者の呼気から血糖変化を捉えるAIデバイス

糖尿病患者の呼気から血糖変化を捉えるAIデバイス

米AerNosは、糖尿病患者の呼気から、急な血糖変化を捉えて警告することのできるウェアラブルAIデバイスを開発した。AerBeticと名付けられたこの機器は、ブレスレットやペンダント形式で提供され、スマートフォンと接続することで、日々の病状経過をクラウド上に記録することもできる。

Wearable Technologiesの報道によると、AerBeticのアルゴリズムは機械学習モデルによって構築されており、個々の患者に合わせ、継時的にセンサー精度を向上することができるという。AerNos・CEOのSundip Doshi氏は「糖尿病と共に生きる何百万の人々に、より良い影響を与えられる取り組みとなる」と自信を示す。

適切な治療介入のある糖尿病患者においても、体調不良に伴う食事量の変化などを契機として、大きく血糖値が変動し問題となることがある。近年、血糖変動を非侵襲的に測定する方法が種々開発されているが、それらと比較しても呼気による測定は極めて簡便と言える。どれほど臨床的な有用性があるか、今後の精緻な検証が望まれている。

TOKYO analytica
TOKYO analyticahttps://tokyoanalytica.com/
TOKYO analyticaはデータサイエンスと臨床医学に強力なバックグラウンドを有し、健康増進の追求を目的とした技術開発と科学的エビデンス構築を主導するソーシャルベンチャーです。 The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。 1. 岡本 将輝 信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、東京大学大学院医学系研究科博士課程修了(PhD)、英University College London(UCL)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。UCL visiting researcher、日本学術振興会特別研究員、東京大学特任研究員を経て、現在は米ハーバード大学医学部講師、マサチューセッツ総合病院研究員、SBI大学院大学客員教授など。専門はメディカルデータサイエンス。 2. 杉野 智啓 防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。
RELATED ARTICLES

最新記事

注目の記事