米マウント・シナイ医科大学 神経変性疾患を識別するAIシステムを開発

Photo by iStock

米マウント・シナイ医科大学の研究チームは、アルツハイマー病や慢性外傷性脳症を含む神経変性疾患を識別するAIシステムを開発した。Precise Informatics Platformと名付けられたこのAIシステムでは、脳組織サンプルから複数の神経変性疾患を高精度に識別することができる。

Verdictの報道によると、研究チームは、畳み込みニューラルネットワークを利用し、脳組織サンプルの顕微画像から神経変性疾患を識別するアルゴリズムを構築したという。チームを率いたJohn Crary教授は「究極的にはこのプロジェクトは、より効率的で正確な神経変性疾患の診断方法確立に結びつくだろう」としている。

神経変性疾患の多くは加齢が大きなリスク因子となっており、世界的な高齢化の進展によって疾患リスクは高まりをみせている。根本治療の存在しない神経変性疾患であっても、早期発見と早期医療介入によって大幅に予後を改善できる。AIを利用した新しい効率的な診断法の確立に大きな注目が集まる。

前の記事Zebra Medical Vision 画像から緊急疾患を識別・警告するAIシステムを開発
次の記事冠動脈疾患のAI画像診断システムで躍進する英スタートアップ
TOKYO analytica
TOKYO analyticaは、データサイエンスと臨床医学への深い造詣を武器とし、健康に関するあらゆるモノ・コトのエビデンス構築・普及をお手伝いするメディカルコンサルティングプロジェクトです。
The Medical AI Timesにおける記事執筆は、循環器内科・心臓血管外科・救命救急科・小児科・泌尿器科などの現役医師およびライフサイエンス研究者らが中心となって行い、下記2名の医師が監修しています。

1. M.Okamoto MD, MPH, MSc
信州大学医学部卒(MD)、東京大学大学院専門職学位課程修了(MPH)、ロンドン大学ユニバーシティカレッジ(University College London)科学修士課程最優等修了(MSc with distinction)。専門はメディカルデータサイエンス。ロンドンでのベンチャーエンジニアを経て、英国内の大学で医療データベース研究に従事。

2. T.Sugino MD
防衛医科大学校卒(MD)。大学病院、米メリーランド州対テロ救助部隊を経て、現在は都内市中病院に勤務。専門は泌尿器科学、がん治療、バイオテロ傷病者の診断・治療、緩和ケアおよび訪問診療。泌尿器科専門医、日本体育協会認定スポーツドクター。