英国Imperial College London(ICL)の医学生・Simon RabinowiczとUddhav Vaghelaは、より簡便で高速な眼科疾患鑑別ツールの開発に取り組んでいる。彼らのスタートアップ・VUI Diagnosticsは21日、同大学最大のスタートアップコンペティションで優勝し、賞金3万ポンドを手にしている。
ICL公式サイトが報じたところによると、VUI Diagnosticsが開発しているツールでは、眼底画像の撮像機にBluetoothを介して接続することで、簡便・安価・正確に網膜評価を行うことができるという。高い診断精度と、従来の手法より高速な評価が可能になるのみでなく、AIアルゴリズム自体はスマートフォンや標準的なPCに搭載できるなど、実用面への配慮も欠いていない。
世界保健機関(WHO)の報告によると、失明者の9割が開発途上国に住んでいるとしており、医療アクセス不良がもたらす深刻な問題が浮き彫りになっている。VUI Diagnosticsは、同AIツールを医療からの孤立地域に持ち込むことを想定しており、テクノロジーによる医療支援にも大きな期待が集まる。